サントリーホールディングスとサントリービバレッジ&フードは2026年11月2日、グループが利用する外部クラウドサービスへの不正アクセスで、個人情報が漏えいしたと発表しました。

第三者がダウンロードしたファイルの一部に、従業員や採用応募者、一部サービスの利用者などの情報が含まれていました。対象者への個別連絡は、11月2日から始まっています。

漏えいした情報が不正利用された事実は、発表時点では確認されていません。ただし、同社は調査を続けています。サントリーの公式発表

公表された事象の流れ。外部クラウドに不正アクセス、第三者がファイルをダウンロード、一部に個人情報が含まれていた。侵入経路の詳細は未公表。出典:サントリー、2026年11月2日。

この記事では、公表された対象者と情報の種類、自分が対象か気になる場合の確認方法を整理します。対象人数は、11月1日までに漏えいが確認されたものです。

漏えいが確認された対象者と情報

公式発表では、対象者が次の7つの区分に分けられています。

  1. サントリーグループやパートナー企業などの従業員:約9万人 氏名、メールアドレス。

  2. 「マル・デ・シャイン」の登録者:7,323人 企業活動体験プログラムに、2023年末時点で登録されていた人のメールアドレス。

  3. 2026年新卒採用の応募者:7,173人 サントリーホールディングスのビジネス部門オープン選考(早期・通常)の応募者。氏名、メールアドレス、電話番号などの応募者マイページ登録情報など。

  4. 社用携帯電話に連絡先が登録されていた人:1,097人 サントリービバレッジソリューションの社用携帯電話2台に登録されていた、グループや取引先の従業員などの氏名、電話番号。

  5. モンテ物産やパートナー企業の従業員:324人 氏名、メールアドレス、電話番号。

  6. 井筒まい泉の宅配注文者と配送従業員:96人 氏名、お届け先の位置情報。

  7. サントリー株式会社の取引先の従業員:25人 氏名、役職。

約9万人という数字は、最初の「従業員など」の区分を指し、事案全体の人数ではありません。また、採用応募者や宅配サービスの利用者がすべて対象というわけでもありません。自分が利用・応募した内容と、各区分を照らし合わせることが大切です。

クレジットカード情報やパスワードは?

サントリーは、公表した漏えい情報に、クレジットカードなどの決済情報は含まれていないと説明しています。

一方、11月2日の発表には、パスワードの漏えいの有無を明示した記載はありません。採用応募者の情報は「応募者マイページ登録情報等」と説明されていますが、この表現だけでパスワードも漏れたと判断することはできません。公式発表の情報項目と注記

パスワードを使い回さず、利用できるサービスでは多要素認証やパスキーを設定することは、日頃の予防策として有効です。ただし、これは今回パスワードの流出が確認されたという意味ではありません。

自分が対象か、安全に確認するには

まず、上の7区分と、自分の登録・応募・利用状況を照らし合わせましょう。採用応募者の場合、今回公表されたのは「2026年新卒採用のビジネス部門オープン選考」です。すべての年度や職種の応募者が対象と発表されたわけではありません。

個別の対象確認は、サントリーからの案内を確認し、必要に応じて公式窓口に問い合わせてください。個別連絡は11月2日に始まったとされているため、連絡がまだ来ていないことだけで対象外と判断することはできません。

また、次の点は、偽メールなどによる二次被害を避けるための一般的な注意点です。今回の事案に便乗した詐欺が確認されたという意味ではありません。

  • メールやSMSのリンクから、急いで手続きしない。 気になる連絡があった場合は、公式サイトを自分で開き、掲載されている窓口から確認しましょう。
  • 氏名や利用サービスが書かれていても、本物と決めつけない。 個人情報を知っている相手が、正規の担当者とは限りません。
  • パスワードや認証コードの入力を求められたら立ち止まる。 メッセージ内の案内だけを頼りに入力せず、正規の窓口で確認しましょう。

IPAの情報漏えい時の対処ガイドでも、漏えいした情報の種類を事業者の案内や窓口で確認し、偽メールや偽SMSに注意するよう呼びかけています。

ジハンピやサントリーウエルネスの利用者は?

同じサントリーグループでも、サービスごとの案内を確認することが大切です。

自販機キャッシュレスアプリのジハンピは、今回の事案によるジハンピ利用者の個人情報漏えいはないと説明しています。ジハンピの公式案内

サントリーウエルネスは、同社の顧客情報について、漏えいは現時点で確認されていないと案内しています。サントリーウエルネスの公式案内

それぞれの案内内容には違いがあります。今後の更新も含め、利用しているサービスの公式案内を確認してください。なお、これらのサービスの利用者でも、採用応募や勤務先など別の関係で7区分に該当する可能性はあります。

発覚から公表までの経緯

  • 10月28日: 外部クラウドサービスで異常を検知。不正アクセスを遮断し、調査を開始。
  • 10月29日: 流出したファイルの一部に個人情報が含まれることを確認。
  • 11月2日: 個人情報保護委員会に速報を報告し、対象者への個別連絡を開始。

11月2日の時点で調査は続いており、新たに公表すべき事実が判明した場合は知らせるとしています。外部クラウドサービス名や詳しい侵入経路は、公式発表には記載されていません。

問い合わせ窓口

サントリーが公表している今回の事案についての窓口は、以下のとおりです。

  • 問い合わせフォーム:24時間受付
  • 電話:0120-050-310
  • 受付時間:9:30〜17:00。土日・祝日、年末年始の休業期間を除く。

窓口情報は11月2日の発表時点のものです。問い合わせる際は、サントリーの公式発表で最新の案内も確認してください。

自分が対象か気になるときは、まず関係する区分と情報の種類を確認しましょう。届いた連絡に急いで従うのではなく、公式サイトから確かめることが、安全な次の一歩になります。